展覧会情報

第Ⅰ期コレクション展[美術]

場所豊橋市美術博物館

終了しました

浮き世(憂き世)すなわち現世の風俗をモチーフとする浮世絵は、江戸時代に庶民を中心に人気を博し、名所風景、美人画、芝居絵、戯れ絵など多種多様なジャンルで華々しい展開をみせました。明治から大正期には橋口五葉や竹久夢二などの抒情的な「新版画」が新たな局面を拓き、一方で大衆の欲求に応えるメディアとしての役割は、写真やグラフィックデザイン、コミックなどの媒体が担うようになります。

 俗世の描出に目を向けるならば、浮世絵はときに滑稽に、ときに残酷に人間の本性をあらわにしていますが、このたびのコレクション展ではその後継ともいうべき表現を探り、浮世絵に登場するような業の深い人間像を錦絵的な鮮色であらわした作家たちに焦点をあてました。浮世絵からの影響がうかがえる《舞妓》シリーズや、春画に着想を得たという《男と女》などの中村正義作品を中心に、それぞれの作家が抱く「憂き世」の多様な表現をご覧ください。

▼シンボル展示
中村正義 男と女 1963(昭和38)年
中村正義 妓女 1962(昭和37)年

▼第4展示室
下村良之介 太夫屏風「一寸しんどおすねん」 1982(昭和57)年
中村正義 舞妓 1958(昭和33)年
中村正義 舞妓 1962(昭和37)年
中村正義 男女 1963(昭和38)年
中村正義 舞妓 1966(昭和41)年頃
中村正義 舞妓 1976(昭和51)年
中村正義 現代の女 1971(昭和46)年
斎藤真一 梅雨の頃 1971(昭和46)年
佐々木豊 ヨシコの赤ちゃん 1969(昭和44)年
平賀 敬 カブ札のある室内風景 1980(昭和55)年
平賀 敬 クリシーホテルの午後 1975(昭和50)年
大島哲以 屠殺の部屋 1966(昭和41)年
大島哲以 憂婆羅の街 1968(昭和43)年
高村総二郎 0306 2014(平成26)年

が展示されます。

画像は「妓女」1962年
2020年03月31日(火)~05月31日(日)
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